ワインエキスパートのひとりごと

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スパークリングワインについて②

投稿日:2023年12月3日 更新日:

前回、滓を口元に集めていく作業(動瓶)についてお話ししましたが、今回は次の工程「滓引き(デゴルジュマン)」についてです。

滓引き(デゴルジュマン)をするために、まずボトルの瓶口をマイナス温度の溶液に浸します。

こうすると瓶口に集められた滓が凍って塊となります。この状態のまま栓を開けると内部の気圧によってこの凍った滓の塊がポンと弾き出されます。これで滓がなくなるわけですが、一緒にワイン自体も少し減ってしまいますので、その分のワインを補充します。(この際に失われる圧力とワインはごくごく少量です)


一般的なスパークリングワインだと、この後補糖(ドサージュ)していきます。補糖(ドサージュ)はその名の通り、リキュール等の甘いワインを加えるという作業で最終的な味わいを調節していきます。

小林生駒高原葡萄酒工房ではブドウ本来の味わいを生かしてワインを造ることを考えて、量の調整はしますが補糖はしていません。そのためには、しっかりと選別されたブドウを使用しないと美味しいワインにはなりません。ですので収穫時にはひと粒ひと粒を選別した収穫を行っています。このような過程を経て造るワイン-この「ノン・ドサージュ」のスパークリングワインを自信を持ってリリースしています。

味わいは、糖分が極めて少ないためにすっきりと爽やか。ブドウ本来のほんのりとした甘味とコクが感じられる絶妙なバランスを持っています。

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