前回に「生駒高原」シリーズのワインラベルにはイメージされる人物のイラストを描いているという話をしまして、シャルドネのラベルを紹介しました。今回はその続きで別の品種のラベルを紹介したいと思います。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールはロマネ・コンティを筆頭に、世界一高価なワインの原料にもなっています。
よく「高貴」「官能的」「妖艶」と言った表現がされますが、そのように言われる理由を以下に挙げました。
1. 品種の歴史と地位
- 歴史的重要性: ピノ・ノワールは、フランスのブルゴーニュ地方で何世紀にもわたり栽培されてきました。この長い歴史と伝統は、ワイン界におけるその高貴な地位を形作っています。
2. 栽培の難易度
- 栽培の困難さ: ピノ・ノワールは非常にデリケートな品種で、適切な気候条件と注意深い栽培管理が必要です。果皮が非常に薄く基本的に房が密着しているため、かび病など様々な病気にかかりやすいのです。この栽培の難易度が、ワインの希少性と価値を高めています。
3. 独特のアロマとフレーバー
- 芳醇な香り: ピノ・ノワールは赤い果実、ベリー、花、スパイスなどの複雑で魅力的な香りが特徴です。これらの香りは、官能的で魅惑的な印象を与えます。
4. 滑らかな口当たり
- 柔らかなタンニン: ピノ・ノワールのタンニンは通常、非常に滑らかであり、口当たりが柔らかく、しっとりとしています。この特徴が、妖艶と感じさせる一因となります。
5. 複雑さと層の深さ
- 風味の複雑さ: ピノ・ノワールは、その味わいに多様な要素が絡み合い、一口ごとに異なるニュアンスを感じさせることがあります。この複雑さが、官能的な体験をもたらします。
6. 優雅さと力強さのバランス
- 優雅さと力強さの組み合わせ: ピノ・ノワールは繊細かつ優雅でありながら、時には力強さや深みを持ち合わせています。このバランスが、感覚を刺激し、官能的な魅力を引き立てます。
7. 成熟したスタイル
- 成熟した味わい: 特によく熟成されたピノ・ノワールは、深い色合いと豊かな風味が特徴で、これが官能的な印象を強化します。
8. ワインの表現力
- テロワールの表現: ピノ・ノワールは栽培地のテロワール(土壌と気候の特性)を非常によく表現します。そのため、同じ品種でも栽培地によって味わいが大きく異なります。その結果、製造されるワインは非常に多様で、神秘的な一面を持つことがあります。
このようにピノ・ノワールはにっこりと微笑む妖艶な美女のようにワインラバーを魅了し、底なしワイン沼へと引きずりこむ悪魔的な魅力を持つ黒ブドウ品種です。
「ピノ・ノワール=高嶺の花」「安いピノは美味しくなさそう」などと思われる方も多いそう。そんなピノ・ノワールを例えるなら「銀座のママ」だそうです。
上が「生駒高原」シリーズピノ・ノワールのラベルです。銀座のママは和服だと勝手な思い込みですが...。
品種のフォントもそれぞれイメージで変えています。