ワインエキスパートのひとりごと

気ままなワインの話 Pleurs

ぶどう

青い実の重み

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かなり間が空きまして、久しぶりの投稿です。

先日、生食用のシャインマスカットの摘粒作業に行ってきました。普段あまりブドウ園の作業には参加しないので、暑さと手を上げ続ける作業というのが、かなり堪えました。ブドウ園のスタッフの皆さんへの感謝が更に強く感じた1日でした。

作業していく中で感じたのですが、ブドウそれぞれに成長があり、まだ小さなものから大きなものまで見ることができ、少しずつ成長しているのがわかりました。まだ青くて硬いのですが、その一粒一粒が確かに実りの準備を始めているように感じられます。

朝の畑では、葉のすき間から差し込む光がきらきらと揺れていて、とてもきれいでした。手を伸ばして房に触れると、朝露が指先を濡らし、青い実の表面は冷たくて、きゅっと張りつめたような感触がありました。

この時期のぶどうは、まるで何かを思い出そうとしているようにも見えます。春の芽吹き、雨や風、土のぬくもり――それらを体にため込んで、静かに色づくタイミングを待っている。人から見れば「まだ未熟」に思える姿も、ぶどうにとっては大事な段階なんだなと実感しました。

青いぶどうの房が静かに揺れている様子を見ながら、「今はまだ渋くて青くて硬いけど、この中にはちゃんと未来の香りや味が眠っているんだ」と思えた時間でした。

-ぶどう

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